iPad用BTキーボード:iBUFFALO BSKBB01
〓 たぶん私にはこれが使いやすい
最近はワイヤレスキーボードもずいぶんと安くなたものです。以前は5千円くらいはしたのですが、今は2千円台で購入できます。2千円台の製品を出してきたのはiBUFFALOでした。以前の記事でも宣言してましたが、当初はELECOMのミニキーボードを買う予定でした。しかし、安さに目がくらんで、結局iBUFFLOのミニキーボードを買いました。
で、いろいろと悩んだ末に、このキーボードを購入するに至った理由は次の通りです。
1.最近流行りのアイソレーションタイプのキートップで、見た目が新しい感じ。Apple keyboardに少し似ている。
2.キーピッチが17mmで、打ちやすそう。
3.もしiPhoneで使うことがなくても、PCで使える。
〓 見た感じは高級感あり、だが
本体表面は光沢のある黒です。もちろん素材は樹脂。キートップはつや消しの黒で、若干高級感がある感じに仕上がっています。しかし、本体の光沢のある面には歪みがあり、またキーと設置穴の隙間が大きく、細かいところをよーくを見ると、実は値段相応の製品であることがわかります。それと、表面が反射して見える状態では指紋の付着が目立ちます。指紋の汚れを気にする方は、白を購入したほうが無難かもしれません。
キーボード全体のデザインとしては、ELECOMのキーボードよりも高級感があります。おそらくこの雰囲気はお値段以上でしょう。
〓 キータッチはあくまでも浅くフラット
一般のフルキーボードに比較すると、キーストロークが浅いのとキーピッチが狭いため若干使いにくく感じます。これは慣れによるところもあるかもしれません。しかし、ELECOMのミニキーボードと比較した場合は、さほど窮屈に感じることはないと思います。ちなみに、ELECOMのミニキーボードはキーピッチが15.6mmしかないため、私には長時間のタイピングが苦痛に感じられました。
キーストロークはELECOMのキーボードより深いのですが、クリック感が少ないために浅く感じられます。クリック感は結構ゆるくて、ELECOMのミニキーボードに比べるとかなり弱めに感じます。
キータイプ時の音はそれほど大きくはないです。少なくともELECOMのキーボードよりは静かです。ELECOMキーボードのカチャカチャといった感じに対して、スコスコといった感じの音がします。
〓 サイズと重さ
ELECOMのミニキーボードよりも一回り大きく、その横幅はiPadの高さを45mm程はみ出します。鞄に楽に入るサイズとしてはちょっと大きいかもしれません。キーボード全体は薄く7mm程度で、底面の奥が厚くなっています。しかし、鞄に入れてもさほど邪魔にはならないでしょう。重さも思ったよりも軽く感じます。
〓 iPad、iPhoneで使ってみる
ELECOMのミニキーボードはキー配列が英字キーになっていて、iPad,iPhone,MACで使う場合はキートップの刻印のとおりにキーが打てます。ところがiBUFFALOのキー配列はJISキーボードつまりWindows用の配列になっています。どこが違うかというと、主に記号の配列が大きく違います。iBUFFALOのマニュアルにはキー配列の変換表がついていますが、これを見ながらキーボードを使うというわけには行かないでしょう。
iPad/iPhoneを中心に使うならばELECOMのキーボードのほうがよいかもしれません。このiBUFFALOのキーボードを主にiPad/iPhoneで使うのであれば、キートップに英字キー配列用にシールを貼ったほうがよいでしょう。私はインクジェット用のプリンタラベルを使って、記号の刻印をキートップに貼る予定です。
「エーワン インクジェットプリンタラベル ピッタリ貼れるのびるラベル 透明フィルムタイプ A4判 ノーカット 3シート 29295」
〓 全角/半角の切り替えキー
先ほど説明したとおり、このキーボード配列は日本語Windows用になっています。全角/半角の切り替えは、左上にある「Zen/Han」と書いたキーを使います。
iPad/iPhoneで使用する場合は、半角/全角の切り替えキーがスペースバーの両側にあり、右側のキーを押すと全角入力になります。左側のキーを押すと半角入力に切り替わります。ただし、iPhoneアプリの「ATOK pad」ではこのキーが使えません。「ATOK pad」で英字/かなの切り替えを行う場合は[ALT]+[SPACE]を使用します。
〓 残念な点
なんといっても、ELECOMのキーボードには搭載されていたマルチペアリング機能が、このキーボードにはありません。その点は非常に残念です。その代わり、ELECOMのキーボードにはなかったCapsLockのインジケータが本体についています。これは多少ありがたい。
マルチペアリングの機能がないために、使う対象を切り替える場合はペアリングをやり直す必要があります。iPad/iPhoneで使っていたこのキーボードを、Windowsで使う場合は、Windowsマシンに一度USBキーボードを装着しないと、ログインパスワード入力ができません。パスワードが必要なログインユーザーしか設定していない場合は少し面倒なことになります。ログインを複数設定して、パスワードを設定していないログインユーザーがある場合は、パスワード無しのログインを行ってからペアリングを行うことができます。
〓 ELECOM/iBUFFALO機能比較
以前レポートしたELECOMのミニキーボードと、iBUFFALOのミニキーボードの比較表を作成しました。
摘要 | ELECOM TK-FBP013EWH | iBUFFALO BSKBB01BK |
---|---|---|
外形寸法 | W221.2×D99.0×H20.8mm | W266×D124×H21mm |
重量 | 約246g(電池含まず) | 約283g(電池含まず) |
キーピッチ | 15.6mm | 17.0mm |
キーストローク | 1.9mm | 2.3mm |
キー配列 | 英字キー(US配列) | 日本語キー(JIS配列) |
インターフェース | Bluetooth®2.0 Class2 | Bluetooth Ver.2.0 class2 |
準拠通信方式 | FH-SS(周波数ホッピング・スペクトラム拡散)方式 | - |
プロファイル | HID(Human Interface Device) | HID(Human Interface Device profile) |
使用可能電池 | 単4形アルカリ乾電池、単4形マンガン乾電池、単4形ニッケル水素充電池のいずれか2本 | 単4形アルカリ乾電池、単4形マンガン乾電池、単4形ニッケル水素充電池のいずれか2本 |
アルカリ電池使用時目安 | 約3ヶ月(当社テスト値) | 約3カ月 |
対応機種(Windows) |
Bluetooth® HIDプロファイルに対応する以下の機種: Windows 7/Vista(SP1~SP2)/XP(SP2~SP3)が動作するWindowsパソコン |
Bluetoothモジュールが内蔵されたパソコン Windows 7 / Vista(SP1~SP2) / XP(SP2~SP3) |
対応機種(PS3,Apple) |
PLAYSTATION®3(システムソフトウェア・バージョン2.8) iPad(2010年発売モデル) iPhone4(2010年発売モデル) Mac OS X(10.5~10.5.8、10.6)が動作するMacintoshシリーズ 【以下の機種はiOS4適用時のみ対応します】 iPhone3GS、第3世代iPod touch(32GB/64GB) ※ iPhone 3G、第1、第2世代iPod touchは対応しておりません |
PlayStation3、iPad、iPhone4 Mac OS X(10.5~10.5.8、10.6) ※iPad、iPhone4はiOS Ver4.0~。 |
特徴 | 最大9台までのマルチペアリング対応 | Appleキーボードにも採用されているアイソレーションキータイプ |
メーカーURL | http://www2.elecom.co.jp/peripheral/full-keyboard/tk-fbp013e/ | http://buffalo.jp/products/catalog/supply/input/keyboard/bluetooth/bskbb06/ |
Amazonの販売価格 | 同じ型の後継機をリンクしています。 |
〓 ELECOM、iBUFFALO、どちらを買うべきか
どちらを購入するべきかは、その用途によって変わります。まず、この二つのキーボードを選択肢として絞り込んだということは、つまり以下のことが前提条件となっているはずです。
「iPhone,iPad用のキーボードが欲しい」
このことを前提条件として、別な条件によるそれぞれの優位性を5段階で示し一覧表にしてみました。ただしこれはあくまでも私の主観によるものです。
# | 理由 |
ELECOM TK-FBP013EWH |
iBUFFALO BSKBB01BK |
---|---|---|---|
1 | WindowsPCでも使いたい | 3 | 4 |
2 | 主にWindowsPCで使う | 3 | 5 |
3 | MACでも使いたい | 4 | 3 |
4 | 主にMACで使う | 5 | 3 |
5 | 常に持ち出す | 5 | 4 |
6 | 頻繁に機器を切替えて使う | 5 | 2 |
7 | デザインを重視する | 2 | 4 |
8 | お金をかけたくない | 2->4 | 4 |
9 | キータッチは硬いほうが好き | 3 | 2 |
10 | キーピッチが狭いのは苦手 | 3 | 4 |
合計 | 37 | 35 |
たとえば、私の場合はほとんどをWindowsPC用の無線キーボードとして使い、時々の必要性に応じてiPadまたはiPhone用のキーボードとして使うことを想定しています。よって、ミニキーボードを選択する理由は、2番になります。あとは7、8、10番が選択理由になるので、それぞれの値を合計してELECOM=3+2+4+3=12、iBUFFALO=5+4+4+4=17となります。そうすると、断然iBUFFALOの方がよいということになります。
※この記事を書いた時点(2012.1.6)ではELECOMキーボードは5千円台だったのですが、いつの間にか2千円台まで下がってました(2012.1.11現在)。「8.お金をかけたくない」の指標を変更しました。
〓 ELECOMの新しいモデル
ELECOMではiBUFFALOの今回のモデルに対抗する新しいモデルを投入しています。
ELECOM iPad/iPhone4/4S/3GS/3G/iPod touch 対応 Bluetooth メンブレン式キーボード 英語配列 82キー (スタンド付き) ホワイト TK-FBM023EWH
値段的に魅力的なのですが、しかし、[Z]のキー位置がひとつ分右にずれて設置されているのです。キー配列のこの問題は致命的です。おそらくこの製品は買わないほうがよいでしょう。キーピッチやキーストローク以前の問題ですから。ちなみにこのシリーズの黒はJIS配列で、[Z]キーの位置は正常な位置に配置されているようです。
〓 今回の困った問題
実はこのレポート自身をiBUFFALOのキーボードを使って入力しているのですが、かなり困った問題が発生しています。1時間ほど使用していると、いきなりチャタリングが発生するのです。しかも、これがキーボードのせいなのか、あるいは今回、BlueToothキーボード用に購入した、BTレシーバーのせいなのかがわかりません。今回購入したBTレシーバーは
「PLANEX Bluetooth ver2.1+EDR Microサイズ USBアダプタ (Class2/10m) BTMICROEDR2XZ [フラストレーションフリーパッケージ(FFP)]」
です。
このチャタリングの発生は、大体2時間くらいキーボードを使い続けていると、突然発生するようです。一度チャタリングが発生すると、キーボードのどのキーを押しても反応しなくなり、延々とキー入力の割り込みが発生し続けます。そのため、たとえばリターンキーでチャタリングが発生した場合は、特定のプログラムが起動を繰り返したりします。また、キーボード側のメインスイッチをオフにしても、コネクトボタンを押しても、やはりチャタリングを続けます。BlueTooth受信機のマネージャがを起動して再度接続するまでは、ずーっと特定のキーコードを受け付けた状態になります。いつ起こるかわからない現象なのでほとほと困り果てています。
おそらくこれは以前ELECOMのキーボードを交換した後に起きた現象に近いものだと思います。つまり、機械的なものではなく、BT受信機が電波の干渉などによって引き起こされている可能性のほうが高いようなのです。チャタリングを回避するフリーソフト「ccchattttter」をインストールしてみましたが、有効ではないかもしれません。原因がキーボード側なのかBTレシーバ側なのかがわかったら、この記事のコメントに結果を記入したいと思います。
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この記事へのコメントは終了しました。
コメント
iPhoneでしばらく使ってみました。やはりキートップの刻印がJIS配列なので、括弧などの記号を打つときは結構戸惑いますね。
あと、デフォルトでは漢字変換の全角/半角切り替えがWindows用になっていてスペースバーの両側のキーは無効になっています。iPhone/iPadで使うときは、[Fn]+[F12]キーを押して、Mac用に切り替える必要があります。
投稿: パピガニ(本人) | 2012年1月16日 (月) 00時17分
ELECOMのBTミニキーボードは価格の変動が激しいです。一時期 2,500円くらいまで下がったのですが、また 3,900円に上がってしまいました。タイミングを見計らって購入したほうがよさそうですね。
投稿: パピガニ(本人) | 2012年1月20日 (金) 01時09分
チャタリングが発生する問題は、やはりBTレシーバ側の問題でした。この問題は「ccchattttter」という奇妙な名前のソフトウェアをインストールして解決しました。
今iBuffaloのBTキーボードは、会社帰りの喫茶店で、iPhone用キーボードとして快適に使っています。キートップにシールを貼ることで、USキーボードとして難なく使用できています。打ちやすいです。お勧めです。
iPhoneでの使用方法については、下記の記事を参考ください。
http://pinvill.cocolog-nifty.com/daybooks/2012/02/iphoneratok-pad.html
投稿: papigani(本人) | 2012年4月12日 (木) 01時13分